麹町

2013年08月22日

 東京メトロの半蔵門線の半蔵門の駅のホームから、線路の向こうに畳1畳分くらいの図のような広告がありました。江戸時代と現在の麹町の地図を2枚横に並べて比較しており、よく見るとある地図出版の会社の企業広告でした。昔と現在とを比較した地図を並べて出している本は多くあり、国土地理院でも平成元年に測量の日制定記念として、東京の1万分の1の地図に明治時代の建物や地名を重ねて印刷したものなどが出されていましたが、広告として出されていたのは初めてみました。なお麹町の駅にも同じものがあるそうです。

iwabi1_sc1


そこでその会社のホームページを見るとその説明がありました。地図は江戸後期の麹町を描いた尾張屋清七版の江戸切絵図「外桜田永田町絵図」と地図出版会社の東京23区便利情報地図の一部でした。この江戸切絵図の原図は国会図書館に所蔵されているもので、美術書を手掛ける出版社「岩橋美術」の岩橋ご夫妻お二人だけで、10年以上かけてこの尾張屋清七版「江戸切絵図」32図を復刻されたそうです。江戸切絵図の撮影許可は平成7年で、平成191月に32図すべて販売までできるようになったとのことです。

なぜ“麹町、150年前から地図の町”については、この江戸切絵図を製作販売していたのが当時麹町にあった近吾堂で、同じく麹町にあった尾張屋が、150年前工夫を凝らし改良して大ベストセラーにしたからだそうです。



jmcblog at 08:30 
記事検索