地球儀
2013年10月21日
2013年1月18日に行われた第183回通常国会における安倍総理の所信表明演説のなかで、“外交は、単に周辺諸国との二国間関係だけを見つめるのではなく、地球儀を眺めるように世界全体を俯瞰(ふかん)して、・・・戦略的な外交を展開していくのが基本であります。”と述べており、それ以降の外交は“地球儀外交”と言われてきています。
総理の通常国会の演説の次の日の1月19日に行われた大学入試のセンター試験の国語の問題に、戦前の小説家である牧野真一の短編小説「地球儀」の全文が問題として出されました。この2つの事象は偶然でしょうが大きな場面に続けて出たので面白く思いました。ただその中では地球儀は、三尺もありかさばる邪魔な物、地球が丸いと表すもの、アメリカが日本の反対側にあることを表すもの、クルクルと回転させて遊ぶものなどとして表現されています。地球儀の表面的な状態を表していますが、一方では作者の地球儀に対する率直な感想であるとともに、作者の心の中をあらわしていました。
なお10月15日に開かれた第185回の臨時国会の所信表明演説でも、“総理就任から十か月間、私は、地球儀を俯瞰する視点で、二十三か国を訪問し、・・・。”と述べ、地球儀の意義も強調されています。
今後“世界を俯瞰できる”地球儀の存在価値が外交に限らず教育などにももっと取り入れられ、小説「地球儀」で示されている状況を改善し、さらに地図教育の重要性がさらに上がるように願っています。
jmcblog at 17:44