久慈

2013年07月29日

NHKの朝の連続テレビ小説“あまちゃん”は岩手県久慈市とそこから東南東へ約6kmの小袖集落が前半の舞台です。小袖の集落には若干の平地がありますが、その南北の海岸は名勝の“北山崎”に象徴されるように歩くことができないほどの絶壁が続くところです。小袖集落も南の“北山崎”も北リアス線が通っていません。

 今から200年以上前、伊能忠敬はこの海岸を歩いて測量し、後に伊能図と言われる「大日本沿海輿地全図」をほぼ完成させました。海岸を通るだけでも大変困難があったと思われますが、ほぼ正確に海岸線が描かれています。現在の地図を並べてみますとよくわかります。
伊能図久慈あまちゃん久慈の地図
左)出典:国土地理院のホームページ
右)出典:グーグルマップに加筆

 久慈市から小袖海岸までの拡大図の比較では、伊能図に書かれている久慈湊はもちろん久慈市として現在も残っていますが、二子村も“二子”という字名として残っていることが確認できます。


伊能図久慈部分久慈(現在)
左)出典:国土地理院のホームページ
右)出典:電子国土Webサイト

なお「大日本沿海輿地全図」が、伊能忠敬の死後取りまとめた高橋景保により幕府に献上されたのは、182187日です。




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