三角点

2013年07月17日

富士山の高さは、1926年から3,776mとされ、山梨県と静岡県の自動車のご当地ナンバーである『富士山』でも“3776”に人気があるとのことです。江戸時代伊能忠敬も地図作成の関係で測っており、最も現在の値に近い値は西倉沢村(現静岡市清水区)から測った3,732mでした。

国土交通省国土地理院の基準点成果一覧によると、剣ヶ峯と注記のあるところにある二等三角点の高さは3775.63mです。剣ヶ峯の最も高いところは岩であり、岩の高さは三角点の上面より数十cmしか高くないので、最も高いところとしても、メートル単位では3,776mと言えます。これにより富士山の高さ3,776mとされてきました。
二等三角点「富士山」説明富士山山頂三角点
 
なおその16m北に電子基準点が2002年に設置され、その高さとして、3774.88mとされていますが、この高さは電子基準点の下に設置してある点の高さです。ただ電子基準点の柱の部分は約3m近くありますので、その突端は約3777.5mとなり、ここが最も高くなります。
 富士山電子基準点富士山の高さ比較
また外輪上ではありますが600mほど北方に白山岳とあり、そこにも二等三角点が設置してあり、3756.36mです。

1993年に、大成建設が富士山麓の水準点から、2030m毎に高低差測量を行う直接水準測量を50日かけて行い、3774.97mという値を出しています。これだと富士山の高さは3,775mとなります。測量方法に拠って高さは多少違ってくるようです。なおこの測量記録の映画「富士山を測る」が1994年の土木学会第16回映画コンクール準優秀賞や科学技術映像祭長官賞を得ています。



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