2014年12月08日
北方領土の2万5千分の1地形図のミニミニ地図展
北方領土(歯舞、色丹、国後、択捉)の詳細な地形図は、5万分の1については戦前作成された5万分の1地形図を基に衛星画像を使って修正し、平成4年に出されていました。2万5千分の1地形図については平成22年から順次発行され、平成26年7月に全ての図面合計76面がそろいました。このうち、色丹島と択捉島の47面が、多色刷りの新図式で書かれています。
もちろん北方領土に行って測量等はできませんので、地形図に表示している道路や家屋などは地球観測衛星からデータを取って表示しています。そのため2万5千分の1地形図には、“この地形図は、地球観測衛星の画像上で判読できた道路、建物等を表示したものであり、北方領土問題に関する我が国の立場にいかなる影響を与えるものではない。”とのコメントが必ず書かれています。また地形図には経緯度は描かれていますが、三角点や水準点は非表示とされています。
この北方領土の地図の現状を広く知っていただこうと、12月1日から(一財)日本地図センターの1階の展示室で、『北方領土の2万5千分の1地形図全国完成記念の企画展示』を開いています。北方領土の2万5千分の1地形図に特化したミニミニ地図展です。
この企画展示では、すべての北方領土の2万5千分の1地形図を見ることができます。それらを見て全体としては自然が大きく残された地域であり、山の中に湖や池が多く、風光明媚なことなどを思いめぐることもできます。また北方領土の面積や最も広い湖の名前など、地形図にあらわされた内容についての説明もあります。企画展示は来年1月末日(予定)まで行っています。近くにお越しの折にはぜひお立ち寄りください。お待ちしております。