2013年08月30日
京都国際地理学会議・地理オリンピック終わる
7月10日の『地図の散歩道』でも触れましたが、2013年京都国際地理学会議は8月9日の閉会式及びその後の巡検実施をもって盛会のうちに終了しました。
8月5日の開会式では、秋篠宮殿下がメコン川の上流・中流・下流部では淡水魚の漁法が異なり地域的な特徴が見られることや、東南アジアにおけるニワトリの家畜化を英語でスピーチされ、環境と文化の相互関係を学際的に研究する地理学の重要性を述べられていらっしゃいました。
参照記事:http://www.kyoto-np.co.jp/environment/article/20130805000058
開会式の直後に行われた国際地理オリンピック2013京都大会(7月30日〜8月5日)の金メダル表彰式では、11名に金メダルが贈られました。なお、日本からは、銀メダル1名、銅メダル1名でした。関係する方々の間で事前準備が入念に行われた成果だそうです。今後、日本からの参加者がより上位を狙えることを期待しつつ、日本でもより多くの生徒が国際地理オリンピックを目指す雰囲気が高まるような地図・地理教育がもっと盛んになってくれればと祈ってやみません。
参照記事:http://www.nishinippon.co.jp/nnp/lifestyle/article/31151
開会式の当夜に主催者が開催されたカクテルパーティーでは、世界各国からの参加者が交流を深めていました。
会期の前半は人文地理、後半は自然地理の発表が集中的に行われました。午前10時と午後3時のコーヒーブレークではコーヒーとクッキーを片手に、廊下でも参加者どうしが発表内容を熱心に討議しつづける様子が散見されました。日本地図センターによる特別セッション『東日本大震災における地理空間情報の取得と活用』でも、発表者に対する討議が熱心に行われていました。
ANNEXで行われたポスター発表では、各国の国の実状に合った内容をカラフルなイラスト入りで説明するものが多々あり、コアタイムには、発表者が来場者と熱心に討議する場面も見られました。ただ、口頭発表の会場とANNEXがやや離れていた感もあり、口頭発表の会場に近接していれば、ポスター発表により多くの参加者を誘うこともできたかもしれません。
本会議の期間中は結局、1,500名余の参加者があり、1980年に東京で開催された国際地理学会議に匹敵する参加者を見たそうです(会議事務局による)。