2013年06月10日

『四千万歩の男』 〈解答・解説を追記〉

 第19回地図地理検定は今月の23日に行います。インターネットによる申し込みは6月6日(木)に締め切りましたが、振替振込・郵送(現金書留)は、6月13日(木)まで受け付けております。

 今回は目先を変え、“地図関係の雑学クイズ”を作成してみました。受験準備中の息抜きだと思って、お楽しみください。地図がお好きだった作家の故井上ひさし氏に関係する出題です。

四千万歩の男問17 井上ひさし氏が遺された多くの著作の中でも、地図関係では、伊能忠敬の北海道(当時は蝦夷)と伊豆半島の地図つくりを扱った小説『四千万歩の男』が有名です。この小説について、国土地理院は何をしたでしょうか。

[解答・解説]25年ほど前になりますが、小説『四千万歩の男』が刊行された直後、測量の日の行事のひとつとして、井上ひさし氏に功労者感謝状を、国土地理院から贈呈しています。そのときの国土地理院(茨城県つくば市)の会場には、ご本人に代わって御嬢様が出席されました。

問18
 井上ひさし氏の小説で地図の縮尺をタイトルにした未完の小説もあります。その縮尺はいくつでしょうか。

一分の一[解答・解説]『一分の一』です。ソ連(現ロシア)モスクワ市の赤の広場の、1分の1地図を描いて表彰された日本人を主人公とした話です。この話はもちろんフィクションで、日本が第二次大戦後にソ連等4か国に分割占領され、ソ連領とされていた東北地方の人がその地図の作成後、日本の統一のために活動する話です。25年ほど前『小説現代』誌に、遅筆の井上ひさし氏らしく不定期でしたが連載され、未完のままで終わっていました。2011年10月に、未完のまま単行本2分冊で出版されました。

問19
 井上ひさし氏は生前に地図関係の学術団体の会員でした。その学術団体の名称は何でしょうか。

[解答・解説]日本国際地図学会です。地図学の発達、普及を推進することを目的とする、我が国を代表する学術団体で、昨年(2012年)の創立50周年を機に日本地図学会と改称しています。井上ひさし氏は正会員として在籍され、その作品を通じて若い地図学研究者たちの意欲をかき立ててくださいました。


問題番号は、これまでのクイズちずりょくからの連番です。今回のクイズが第19回地図地理検定で出題されることはありませんので、ご安心ください、


〈by jmcmimr〉
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