2013年05月27日

『地図と測量のQ&A』 平成25年編集


 第19回地図地理検定を2013(平成25)年6月23日に実施します。受検申込み受付中です。
 地図地理検定について、「参考書や過去問集はないのか?」とのお問い合わせも多く、リンク先のサイトに紹介した書籍のほかにも『地図力かこもん』(絶版)や『地図と測量のQ&A』を紹介してきました。しかし、最近の地図の世界は変遷が著しく、これらの内容がすでに古びてきており、あまり積極的にお勧めできなかったことも事実です。

 そこで、このたび『地図と測量のQ&A』を全面的に改定し刊行しました。

qa2013 旧版『地図と測量のQ&A』は、2005(平成17)年に当センターから刊行しており、書籍として決して古いものではなかったのですが、その後2007(平成19)年に、地理空間情報活用推進基本法(以下「基本法」)の施行や測量法の改正などが行われ、日本における地図をめぐる法的な背景が大きく変わりました。

 これらの法整備を受けて、国土地理院の地図(を含む地理空間情報)の整備・提供方針も大きく変化しています。地理空間情報の位置の基準となる基盤地図情報は、基本法第二条で定義され、同第十六条でこれの整備・更新が義務づけられています。従来の印刷された地形図に代わる国の新たな基本図として電子国土基本図が基盤地図情報に基づいて整備・提供されています。また、この電子国土基本図を基に生成した地図画像を、利用者が任意の範囲で入手できる電子地形図25000の提供も始まり、さらに印刷地形図を電子国土基本図から作成することも計画されています。

  測地技術(衛星測位)では、これまでGPSの独壇場でしたが、日本の準天頂衛星も含め各国の衛星測位システム(GNSS)の併用が進んできました。国土地理院の電子基準点も多種のGNSSに対応したものに更新されました。

 新たな『地図と測量のQ&Aでは、項の配列を根本から見直すとともに本文も大幅に書き換えました。改訂作業には一昨年から取りかかっていました。その間にも新たな施策がどんどん打ち出され、活字にするタイミングを見極めかねていたのですが、ちょうど電子地形図25000の提供が本格的に始まった時期に合わせることができました。

 一方『かこもん』については、量も蓄積し膨大になってきており、電子書籍化を検討しています。その第一歩として、地図地理検定(一般)の過去問を電子書籍サイト「地図地理検定の店」で公開しています。ご利用ください。


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