2012年05月21日
沖縄復帰40周年
2012(平成24)年5月15日、沖縄県宜野湾市で、沖縄県と日本国政府との共催による、復帰40周年の式典が催されました。40年前の1972(昭和47)年5月15日午前0時、前年に日米で結ばれた「沖縄返還協定」が発効し、沖縄の施政権がアメリカ合衆国から日本国に返還され、沖縄県が誕生しました。
寺島尚彦が作詞・作曲し、ちあきなおみや森山良子が唄った『さとうきび畑』という歌があります。歌詞にあるように、第二次大戦では本邦唯一の地上戦が行われ、沖縄島南部を中心に多数のひとびとが亡くなりました。戦後は米軍施設が集中的に造られました。1960年代から一部が徐々に返還されていますが、日本国土にある米軍施設の数としては、むしろ沖縄県への集約が高まっています。
『地図中心』5月号(通巻476号)の特集は「戦中戦後の沖縄住民の戸惑いと復興」です。沖縄を語るうえで無視することができない第二次大戦における地上戦や戦後の米軍施設などについて、地図を読み解きます。
たとえば、普天間飛行場の問題がマスメディアによく採り上げられますが、それが沖縄のどこにあり、以前には何があって、ひとがどのような生活をしていたのか、という視点の報道は少ないようです。
地理学や地形学の研究者の方々に、戦前の沖縄の景観、沖縄戦の状況などを、GISを使って客観的・具体的に明らかにしていただきました。これらを後生に伝えていくことは、地理空間情報に関わる私たちの義務なのでしょう。
シーサーがいる家
[地図センターHomePage]