2010年11月05日

『ここは何処 ?』


先ず、地図地理検定の前身である地図力検定試験の過去問です;

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伊勢湾台風による高潮災害では、河口低地の排水に2ヶ月近く要した。次の写真は、排水に先立ち仮復旧させた線路上を走る電車である。この写真の撮影位置と向きは、下に掲げた当時の2万5千分の1地形図の上でどれか、水面上に現れている地物を手がかりに、マル1〜4のうち一つ選べ。
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伊勢湾台風電車c

50b

上の写真は、このブログで昨年9月に紹介した同じものです。下の地図は、1:25000地形図「鳴海」(昭和34年第5回修正)に4択の矢印を加筆したもので、写真の撮影位置と向きを当ててみよう、というものです。ヒントとして記された「水面上の地物」とは、電車が走る仮築堤と、画像としては不鮮明ですが右奥にみえる送電線と鉄塔です。築堤と送電線の各々の方向と両者が交わる角度から正解は明らかです。

ここは、名古屋市の南縁を流れ伊勢湾に注ぐ天白川の河口部で、川の左岸(南岸)は東海市にあたります。引用した地図画像の範囲に数値は見えませんが、名和駅近くを通るのは0m等高線(計曲線)です。現在この付近は工場地帯で建物が増え、全く違った景観になっています。名鉄常滑線は高架化され、当時のような見通しはききません。しかし、高い位置に張られた送電線や鉄塔は、遠くからでもよく見えます。

送電線と鉄塔は数年毎に造り替えるそうですが、発電所や変電所の位置、電力の大消費地である都市の位置が大きく変わらなければ、送電線の通る場所も大きく変りません。最新の地形図でもほとんど同じ場所に送電線が通っています。同じルートを通る常滑線高架橋との関係を見て、上の写真を写した場所を特定するばかりでなく、曇天でも方位を確かめることが可能です。

このように送電線と鉄塔は、地図と現地とを照合するうえで大変優れたランドマークなのですが、今後とも地図に表示されていくのか、気にかかるところです。

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jmctsuza at 11:50 
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