2009年12月11日
地形図はどのようにして作られる(8-4)
地形図に採択された対象物の移動(転位)はどのように行われるのでしょうか。これにも、いろいろな約束ごとがあります。 対象物の移動は、次の原則に基づいて行われます。
(1)関連する他の対象物との相対的な位置関係は現状に対応させる。
(2)基準点 (水準点は除く)および河川、海岸線、湖岸線等の自然物は移動しない。
(3)有形線の対象物(実在する道路や河川など)と無形線の対象物(実存しない等高線や境界線など)が近接する場合は、無形線の対象物を移動する。
(4)実在する自然物と人工物が近接する場合は、 人工物を移動させる。
(5)連続する人工物(道路や鉄道)とその他の人工物(建物など)が近接する場合は、その他の人工物を移動させる。
以上の原則に従って、表示対象物は移動されます。 例えば、三角点と河川は真位置に表示して、 人工対象物 ( 道路、鉄道、堤防、家屋など)は移動します。 その累積量を地形部分に配分して、対象物の相対関係は現状に対応させています。