2009年08月06日
地図の基本はまず縮尺(1)
地図は、実際の場所をある限られた大きさの紙面の中に描き表すので、当然のことながら実際の大きさより小さくなります。この小ささを「縮尺」といいます。少し専門的に言えば縮尺とは、2 地点間の実際の水平距離と地図上に縮小して表示された長さ (距離) の比です。
地図にはスケール尺とともに 「1 / 50,000」 とか 「1 : 50,000」 等と表示されているのがそれで、実際の地上の長さを分母に、地図上の長さを分子 (一般には 1 にする) とする分数で表されます。
例えば、実際の地上の長さ1,000m は 1/ 50,000 では何cmになるでしょうか? 1,000÷50,000=0.02mすなわち2cmで表されることになります。逆から見れば、地図上の2地点間の長さに縮尺の分母を乗ずれば、実際の距離が地図上から求められます。(表1参照)
このことから、縮尺の分母の値が小さいほど、実際の距離に近い地図になり、これを大縮尺 (例えば 1/500、 1/2,500) の地図といいます。小縮尺(例えば1/200,000、1/1,000,000) の地図になれば地名や道路、土地利用等はより省略されます。地図を使う際は、用途にあった縮尺の地図を選ぶことが大切です。
〈表1〉縮尺と距離の早見表
縮 尺 | 地図上の1cm | 実際の1km |
1/10,000 | 100m | 10cm |
1/25,000 | 250m | 4cm |
1/50,000 | 500m | 2cm |
1/100,000 | 1,000m | 1cm |
1/200,000 | 2,000m | 5mm |