2009年08月20日
歩く速度にあった地図を選ぶ(2)
人の歩く速度は、1分間に約70mが一般的な速さで、時速4kmが基準になっています。では、人が平均時速4km歩くとしたら、1/25,000の地形図上では1時間に何cm 進めるでしょうか? 答えは、16cmです。1/50,000地形図なら8cm となります。
ところで、昨今の車社会では時速60km くらいがあたり前の移動速度で、時速4km で歩く速度では何か時代から取り残されるような気がしますが、どうでしょうか。確かに速度が上がれば便利ですが、細かく観察する機会は少なくなります。車では珍しいものを見つけてもすぐ遠ざかり、結局は駐車場周辺の景色に限られてしまいます。とは言っても車窓から眺める景色には感激もしますが、ゆっくりと観察となると徒歩に限ります。
移動速度は地図の縮尺に関係します。ドライブには1/100,000〜1/200,000の縮尺で、自転車なら1/50,000〜1/25,000地形図が適当だと思います。登山・ハイキングや自然観察には、1/25,000地形図が主流です。街の散策には1/10,000地形図が最適で、また1軒ずつの家を探すのは、縮尺の大きい市街図か住宅地図を使うのがよいと思います。 地図センターHOMEへ