2014年07月

2014年07月31日

7月31日は、「土地家屋調査士の日」です。

 土地家屋調査士は現在17,000人以上いますが、2011年6月22日に、土地家屋調査士連合会は、7月31日を「土地家屋調査士の日」と定めました。7月31日は、「土地家屋調査士法」が1950年7月31日に、第8回臨時国会で成立し、同日付けで施行された日です。「測量の日」が、測量法の施行された日である6月3日に決まったことと似ています。

 土地家屋調査士の役割は、言うまでもありませんが、不動産の表示に関する登記につき必要な土地又は家屋に関する調査及び測量をしたり、それらの登記の申請手続の代理をすることなどです。その資格を得るには、法務省の職員として登記事務に関わった経験を基に法務大臣の認定を受けるか、法務省が実施する土地家屋調査士試験に合格する必要があります。ただし測量士及び測量士補等の有資格者は、午前の試験の平面測量と作図の試験は免除されます。毎年8月の第3日曜日に行われ、全体として合格率は6〜7%と低く、難しい試験となっています。

 試験に受かるなどして、土地家屋調査士となる資格を有する者が、土地家屋調査士になるには、「土地家屋調査士法」第8条及び第9条で、その事務所を設けようとする地を管轄する法務局又は地方法務局の管轄区域内に設立された調査士会を経由して、土地家屋調査士会連合会に登録申請書を提出しなければならない、とされています。土地家屋調査士会及びその連合会は法律によって制定された機関となっています。

土地家屋調査士バッチ 1951年に現在使用されている桐の徽章ができ、法務省関係であることから五三の桐が採用され、その中に調査士の「調」の文字では調停委員と間違えられるからと言う理由で、測量の「測」の文字を入れたそうです。

 また、1985年に登記特別会計が設定されたのに伴い、「登記印紙」が設定され、登記事項証明書関係の請求にはこの印紙を使う必要がありましたが、2010年登記特別会計が廃止されたことからこの印紙も発売されなくなり、通常の印紙を使うこととなりました。

 
登記印紙(1000円)に描かれている建物は、東京都千代田区霞が関にある旧法務省の建物で、国の重要文化財に指定され、現在は法務総合研究所及び法務図書館として利用されています。(M)



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コラム 

2014年07月28日

 日本テレビ系で毎週日曜日夜7時から1時間放映されている「ザ!鉄腕!DASH!!」は、TOKIOのメンバーを中心として約20年続くバラエティー番組で、“親が子どもに見せたい番組”の第10位に選出された人気番組です。

その中で、約2年前から始まった企画に「無人島の開拓」があります。この島は長さ1kmほどの横から見るとひょうたん型をした島ですが、“DASH島”と命名しています。かつては人が住んでいましたが、長らく無人島となっている島で、番組ではその島は公表していませんが、愛媛県松山市の西の海上約15kmに浮かぶ島です。そこをまず探索し、基地建設のためのトロッコ用線路を建設して、基地となる舟屋の建設が終了しました。現在は、そこに井戸からの水を樋で流す工事が始められています。

DASH島の地図

 地図の右側の島の中腹にある井戸から、左側にある舟屋まで樋で水を流そうという計画です。その中で活躍しているのが“手作り水準器”です。“手作り水準器”は樋の傾きの調節や継ぎ目のところの高さを少しずつ低くしていくための必需品でした。

6月1日放送内容の紹介ページ

 

使用方法は番組紹介ページの写真にあるように、たらいに水を張り、丸い盤の上に同じ高さの印の付いたものを水に浮かべ、盤を回して同じ高さのところを決めています。

初めて“手作り水準器”がテレビに出たのが今年61日の放映で、713の放映にも出てきました。うまく高さは決められてきたのですが、実際に樋に水を流すと、つなぎ目からの水漏れや曲がり角での水の落差のため水がこぼれるなどの問題で苦労していました。完成まではまだまだです。(M)



jmcblog at 13:34 
コラム 

2014年07月16日

6月18日の地図の散歩道の“富士山頂は静岡県?未確定の県境に「住所」”では、3回連続して掲載された朝日新聞の記事を紹介しました。その概要は以下の通りです。

6月1日には、地理院地図では富士山頂付近の住所が静岡県富士宮市山宮と出ることが、6月4日には、このことに山梨県知事が「不適切」として国土地理院に是正を求める考えを明らかにしたことが、6月6日には、国土地理院はこれを受け、この付近の住所を表示する機能を停止させた、ことなどが述べられています。
 
 その後も2度、朝日新聞に続報が載ったので紹介します。

6月30日の夕刊では、“山梨県のネット地図 富士山頂は「静岡県」”とのタイトルで、山梨県がインターネットで公開している「まっぷde山梨」には、地形や地質がわかる土地分類図など複数の地図があるが、すべて富士山頂付近に県境線が引かれていることがわかりました。また住所検索でも山頂付近では「静岡県富士宮市」と表示される状態でした。山梨県企画課によると、このサイトの地図は「グーグル社」が提供するグーグルマップで、この4月から公開を始めたばかりでした。住所検索は表示されないように改められましたが、地図の修正や差し替えは費用の問題で難しく、しばらくはこの状態が続くとのことでした。

7月8日の朝刊では、“富士山頂は「静岡県」 24地図で”とのタイトルで、山梨県が7日、県が管理する24のウェブサイトの電子地図で、山頂を静岡県と表示していたと発表した、とありました。「婚活やまなし」、「企業立地情報サイト」などの24のウェブサイトの電子地図では県境線が引かれ、山頂付近は静岡と表示していましたが、地図データを提供している、「グーグル社」とオンライン地図の「マップファン」にデータを提供する国内2社に改善を求め、7日までに見通しがたった、と掲載されていました。

(参照)グーグルマップを使用している「やまなし産業立地コミッション」ウェブサイト

 地図では県境の表示がされ、最高峰の剣ヶ峰(富士山と注記がされている位置です)は明らかに静岡県側となっています。国土地理院の地図は昔から県境が表示されていませんし、最新の電子地図の地理院地図でも表示されていないのに、なぜ民間の地図がそのようになっているのか不思議です。ちなみにヤフーの地図は、県境が入っていません。国土地理院の地図を参考にしているのだと思いました。(M)


(参照)富士山周辺のヤフー地図



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