2009年11月13日

正解は

   地名を地図に注記する場合、ひろく行われ慣習となっている方法がいくつかあります。  銑がその例です。一方、江戸期までの日本の地図は、 四周 から眺められるように作られていることが多く、1枚の地図の中で注記の向きが上下逆になることもめずらしくありませんでした。 伊能図でもそのような例が見られます。ただ、当時のフランスの地形図では地名の向きが上下逆転しないようになっていましたし、伊能忠敬がフランスの地形図にこれをならったということもありません。


※上記問題は、地図力検定試験より出題してます。
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2009年11月06日

 


   明治新政府が産声を上げたばかりの明治7(1874)年のことです。まだ国の方向が定まらず、九州では西郷隆盛が征韓論に敗れ下野した翌年に当たり、また、江藤新平が佐賀の乱を起した年でもありました。この年の12月9日、金星が太陽の前面を通過するという珍しい天文現象が105年ぶりに起こりました。この現象は、地球と太陽との絶対距離を測定するための極めて貴重なチャンスであったため、 この瞬間を待ち望んでいた欧米諸国は地球上の観測点で最良の地点を計算し、 各々自国の観測地点を選定していました。長崎をフランスとアメリカは、明治4年に上海―長崎間、ウラジオストック―長崎間の海底ケーブルが敷設され、わが国で国際電信業務が開始していたことを考慮し、長崎を選定しました。天文観測を行うには、世界と結ばれた長崎は適地であったのです。このことから、日本政府に入国および観測許可の申し入れがあり、当時の混乱した時代にあって、新政府はこれを認めたばかりでなく、日本人の技術者(軍人)も東京から見学に派遣しました。

 フランス隊は、金比羅山の前山の烏帽子岳(写真下:フランス観測隊の建てた大きなピラミット状の石の記念碑が山頂に残されている)に、アメリカ隊は大平山(俗称:星取山)に陣取り、太陽面を通過する金星の観測が開始されました。

金比羅山ピラミッド









                  金星観測碑 
  アメリカ隊 (隊長:ダビットソン博士、副天文士:チットマン)の委嘱により観測の写真を担当した上野彦馬は、金星経過の写真を90枚撮影しています。上野彦馬の父、上野俊之丞はわが国最初の写真家で、 彦馬はその四男であったといいます。上野彦馬は長崎市中島町に文久2 (1862)年わが国初の営業写真館を開いていました。
   以上の金星
観測の他、ダビットソン博士は、11月7日までにウラジオストックとの交信により長崎の経度を決定しました (現在の東急ホテル敷地内と推定される)。さらに延長してパリ、ロンドン、ワシントン等に及ぶ経度測量 (両所の時計を電信で合わせておいて、同一星の子午線通過を両所で測定すれば、測定時間差がすなわち経度差となる)を計画していました。 この計画を知った日本政府は、 明治6年2月長崎電信局がすでに開局しているのを利用して 長崎−東京 との経度測量を希望してダビットソン博士の同意を得ることができました。ダビットソン博士は、東京へチットマンを派遣して、同年1220日から翌年1月2日にかけて両地点間の電信法による経度測量を行ない、我が国はじめての経度の値を得ることができました。 この測定値は、直ちに明治天皇に報告されたことが記録に残されています。



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  国土地理院の2万5千分1の地形図は、国土の姿が同一の基準で作られていますが、 その基準についてご存知でしょうか
地形図は決められた地球の形をもとに、決められた投影法で経緯線を描き、位置と高さの基準点(三角点と水準点)を平面上にプロットして地図の骨組みが作られます。


(1)
地球が 「球体」であることは、皆さんもご存知のことですが、しかし、完全な 「球体」 ではありません。地軸を中心に僅かに膨らんだ扁平な球体(楕円体) です。 地球の形を表す原数値は、ベッセル数値で下図に示すとおりです。また、世界各国がそれぞれの地球楕円体を使用し、それに基づく測量成果や地図が作製されると整合性がとれず不便なので、2002年4月1日から我が国では、測量法を改正しGRS80の値が使われることになりました。この形状は、「GRS80地球楕円体」呼ばれているものです。
                                           16 ベッセル楕円体


◆ベッセルの地球楕円体            

長半径(a)  6,377,397.15m

扁平率((a-b)/a) 1/ 299.152813




GRS80地球楕円体(新測量法同政令による)

長半径(a)  6,378,137m

扁平率((a-b)/a) 1/ 298.257222101 


(
)投影法は、UTM (ユニバーサル横メルカトル図法)図法によって、地形図の1枚1枚の大きさが計算され、区画されています。その形は、厳密には台形ではなく、不等辺四辺形です。


(
)地球上の位置と高さを示す基準点は、日本経緯度原点より測定した三角点と、高さは日本水準原点より測定した水準点です。 ただし、北海道、本州、四国、九州を除く離島の高さは、各島の周辺海域の平均海面を基準面にして測定されています。

●日本経緯度原点: 東京都港区麻布台2-18-1

   詳しくはこちら
●日本水準原点: 東京都千代田区永田町1-1-2

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(問8) 国土地理院では、山の名称をどのようにして地形図に表示しているでしょうか。正しいものを、次の 銑い里Δ舛ら一つ選んでください。

国連地名標準化会議に提出し、その認証を受けたものを表示している。

国土地理院、海上保安庁海洋情報部、日本学術会議地理学研究連絡委員会の3者が組織する自然地名協議会で決定したものを表示している。

国土地理院が調査を行い、また、地元に調査を依頼し、原則として、現在用いられている公称を表示している。

社団法人日本山岳会と社団法人日本山岳協会が組織する山名協議会で決定したものを表示している。



解答と解説はこちら 

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正解は

  平成14年2万5千分1地形図図式では、第70(注記の原則)の(2)で、「固有名の注記は、現在、用いられている公称とし、公称をもたないもの、 もしくは、 公称がほとんど使用されない場合は、最も良く知られている通称とする。」と決めています。1万分1地形図図式および5万分1地形図図式でも同じように決めています。なお、山の名称はここでいう固有名にあたります。公称の調査には、地元自治体が作成した 「地名調書」などが使われます。


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