2018年10月15日
【目次】
■地図中心10月号・通巻553号:特集「地図に映る明治の日本」(10/10発行)
■ニュース
★地図展2018「地図に映る明治の日本」11/1(木)〜7(水)開催
★千代田区立千代田図書館展示「天気をはかる 〜気象庁143年をものがたる人と技術〜」
■2万5千分1地形図、月新刊の見所!「漁生浦(りょうぜがうら)」(福江3-2)
■お知らせ
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【内容】
■地図中心10月号・通巻553号:特集「地図に映る明治の日本」(10/10発行)
我が国の地図の歴史は、律令制とともに始まり、江戸時代には国絵図、伊能図、切絵図など地図文化の花が咲きました。
明治時代に入ると、民部官に戸籍地図掛(1869年)が、兵部省海軍部に水路局(1871年)が置かれ、国家の重要事業として近代科学に基づいた地形図・海図の作成が開始されました。
その成果は、単に軍事や国家の事業に使われるだけでなく、「『当世物は尽くし』で『安いもの』を列挙するとしたら、その筆頭にあげられるべきものの一つは陸地測量部の地図、中でも五万分一地形図などであろう。
…それだけの手数のかかったものがわずかにコーヒー一杯の代価で買えるのである。…」(寺田寅彦、1934年)と評されたように、広く国民に還元されました。
◇10月号「編集後記」(野々村邦夫)より
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■ニュース
★地図展2018「地図に映る明治の日本」11/1(木)〜7(水)開催
期間:11/1(木)〜7(水) 10:00-18:00、料金:無料
会場:千代田区役所内・区民ホール(東京都千代田区九段南1-2-1)
内容:幕末から明治維新を経て近代国家が確立する明治中期までの間は、正に激動の時代でした。
この間に近代的な測量・地図作製技術が西洋から導入され、その成果として多くの地図が作製されました。
これらの地図は、地図史的観点から見ても示唆に富む貴重なものですが、同時にこの激動の時代を映すものでもあります。
これらの地図を見ながら、近代的な地図作製技術の発展の軌跡を辿るとともに、激動の時代の実相をご覧いただきます。
チラシ(PDF)
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★千代田区立千代田図書館展示「天気をはかる 〜気象庁143年をものがたる人と技術〜」
期間:〜10/27(土) 10:00-22:00(土-19:00、日祝-17:00)(休:8/26,9/23,24-26)、料金:無料
会場:千代田区立千代田図書館(千代田区九段南1-2-1千代田区役所9階・10階,03-5211-4289)
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■2万5千分1地形図、月新刊の見所!
「漁生浦(りょうぜがうら)」(福江3-2)
長崎市の西方沖約100kmの五島列島・奈留島にある「江上」集落は、2018年6月「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の一つ「奈留島の江上集落(江上天主堂トソノ周辺)」として世界文化遺産に登録されました。
江上天主堂は、江戸末期に大村藩領(西彼杵(にしそのぎ)半島外海(そとめ))から移住した潜伏キリシタンの4家族が解禁後に簡素な教会を建てたのが始まり。
現在の教会は、1918(大正7)年に建築されたものです。
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2018年10月08日
【目次】
■10月1日新刊、2万5千分1地形図(柾判多色):33面
■ニュース
★聖徳記念絵画館明治維新150年記念特別展『明治日本が見た世界〜巨大壁画でたどる日本開国史〜』
★伊能忠敬記念館第91回収蔵品展「国宝「伊能忠敬関係資料」の世界」
■地図中心10月号・通巻553号:特集「地図に映る明治の日本」(10/10発行)
■お知らせ
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【内容】
■10月1日新刊、2万5千分1地形図(柾判多色):33面
清川,木の沢,海谷,富並,海味(かいしゅう),本道寺,吹浦(ふくら),久喜,鴻巣,
東松山,上尾,与野,江の島,菱浦,浦郷,知夫(ちぶ),三隅,六日市,椛谷(かばたに),
須々万本郷,住吉浜,紙屋,高原(たかはる),高崎新田,伊集院,長里,伊作(いざく)
唐仁原,加世田,赤尾木,龍郷,漁生浦(りょうぜがうら),浦
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■ニュース
★聖徳記念絵画館明治維新150年記念特別展『明治日本が見た世界〜巨大壁画でたどる日本開国史〜』
期間:10/06(土)〜11/11(日) 09:00-17:00
入場:施設維持協力金:500円
会場:聖徳記念絵画館(東京都新宿区霞ヶ丘町1-1,03-3401-5179)
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★伊能忠敬記念館第91回収蔵品展「国宝「伊能忠敬関係資料」の世界」
期間:10/02(火)〜11/25(日) 9:00-16:30(休:月(月祝の場合は翌日))
入場:大人:500円、小中学生:200円
会場:伊能忠敬記念館(香取市佐原イ1722-1,0478-54-1118)
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■地図中心10月号・通巻553号:特集「地図に映る明治の日本」(10/10発行)
「地図中心」は、10月号から変わります!
まず次号・10月号は、全編特集号です。1冊まるまる特集記事で、いままでより一層たっぷりと地図を愛でていただこうと思っております。
10月号は、本年・2018年が明治150年に当たることから、「地図に映る明治の日本」をテーマに、現在につながる地図の系譜のスタートポイントである明治の地図を特集します。
お楽しみに!
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2018年10月01日
■ニュース
★東京地学協会秋季講演会「マグマと活断層の上に生きる」
★地質標本館2018年度特別展「地球の時間、ヒトの時間―アト秒から46億年まで35桁の物語―」
★東洋文庫企画展「大(ハート)地図展」
■地図中心9月号・通巻552号:特集「松浦武四郎と北海道」(9/10発行)
■2万5千分1地形図、9月新刊の見所!「神西湖」(浜田5-1)
■10月1日新刊、2万5千分1地形図(柾判多色):33面
■お知らせ
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【内容】
■ニュース
★東京地学協会秋季講演会「マグマと活断層の上に生きる」
日時:10/13(土) 13:00-16:30、入場:無料、事前申込:不要
場所:熊本大学百周年記念館(熊本市中央区黒髪2-39-1)
内容:岩松暉(鹿児島大学名誉教授),大倉敬宏(京都大学)、松田博貴(熊本大学)、福島大輔(桜島ミュージアム),池辺伸一郎(阿蘇火山博物館),澤田結基(福山市立大学)
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★地質標本館2018年度特別展「地球の時間、ヒトの時間―アト秒から46億年まで35桁の物語―」
期間:〜11/19(日) 9:30-16:30(休:月・祝の場合は翌平日)、料金:無料
会場:産業技術総合研究所地質標本館(つくば市東1-1-1 中央第7 7-2棟,029-861-3750)
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★東洋文庫企画展「大(ハート)地図展」
期間:〜2019/01/14(月・祝) 10:00-19:00
料金:一般:900円、65歳以上:800円、大学生:700円、中・高校生:600円、小学生:290円
会場:東洋文庫ミュージアム(文京区本駒込2-28-21,03-3942-0280)
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■地図中心9月号・通巻552号:特集「松浦武四郎と北海道」(9/10発行)
松浦武四郎を蝦夷地に向かわせたのは、誰の命令でも依頼でもなく、彼自身の意志であった。
旅から旅への青春時代を過ごした彼は、天保の末年には僧侶になって平戸にいた。
江戸や大坂では学者か大名でもなければなかなか耳にすることができない海外の情勢が、オランダや清国との貿易の窓口・長崎に近い平戸では庶民の井戸端で噂になることが多かった。
武四郎は、東南アジアの国々がヨーロッパ諸国の植民地となる中、日本にもまた外国船がやって来ているという噂を聞く。
中でも脅威なのが、不凍港を求めて南下政策をとっていたロシアで、まだ幕府の目が行き届いていない蝦夷地を虎視眈々と狙っているというのである。
このままでは、日本も東南アジアのようにロシアの植民地になってしまうかもしれない。
だが、蝦夷地は伊能忠敬や間宮林蔵の調査で海岸線の正確な形がようやく判明したばかりで、広大な内陸部はまだ地図さえ存在しなかった。
「国を守るには、まず蝦夷地の地理を詳しく調べる必要があり、それができるのは自分しかいない」と、武四郎は蝦夷地探検を決意した。
◇9月号特集内「松浦武四郎と蝦夷地・北海道」(和田哲)より
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■2万5千分1地形図、9月新刊の見所!
「神西湖」(浜田5-1)
宍道湖の西に位置する神西湖は島根県出雲市の西部にあります。
かつては海だった海跡湖で、その面積は約1.14km2、平均水深1.5m。
差海川を通じて海水が出入りする汽水湖で、シジミの産地として有名です。
神西湖と日本海を結ぶ人工河川である差海川の河口付近には、神西湖の汽水環境を保全するための塩分調整堰が設けられています。
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■10月1日新刊、2万5千分1地形図(柾判多色):33面
清川,木の沢,海谷,富並,海味(かいしゅう),本道寺,吹浦(ふくら),久喜,鴻巣,
東松山,上尾,与野,江の島,菱浦,浦郷,知夫(ちぶ),三隅,六日市,椛谷(かばたに),
須々万本郷,住吉浜,紙屋,高原(たかはる),高崎新田,伊集院,長里,伊作(いざく)
唐仁原,加世田,赤尾木,龍郷,漁生浦(りょうぜがうら),浦
〈変更の場合あり〉
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2018年09月24日
【目次】
■ニュース
★地図・空中写真等価格改定
★江戸東京博物館企画展「東京150年」
★石神井公園ふるさと文化館特別展「鳥瞰図−空から見る大正 昭和の旅−」
★[締切迫る]日本地図センター地理文化講演会「駅名を考える」
■地図中心9月号・通巻552号:特集「松浦武四郎と北海道」(9/10発行)
■2万5千分1地形図、9月新刊の見所!「飛騨古川」(高山15-2)
■お知らせ
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【内容】
■ニュース
★地図・空中写真等価格改定
主な改定後の価格は以下です。いずれも税込み。
◇2万5千分1地形図:多色・427円、3色・350円
◇20万分1地勢図:415円
◇空中写真・一倍出力印画・23cm相当(長辺)・標準:3,401円
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★江戸東京博物館企画展「東京150年」
期間:〜10/08(月・祝) 9:30-17:30(金-19:30)(休:8/20,27,9/3,25)
料金:一般:600円、大学生・専門学校生:480円、中学生(都外)・高校生・65歳以上:300円、中学生(都内)・小学生以下:無料
会場:江戸東京博物館(墨田区横網1-4-1,03-3626-9974)
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★石神井公園ふるさと文化館特別展「鳥瞰図−空から見る大正 昭和の旅−」
期間:〜11/04(日) 9:00-18:00(休:月(月祝は翌))
入場:一般:300円、高大学生:200円、65-74歳:150円、中学生以下・75歳以上:無料
会場:石神井公園ふるさと文化館(練馬区石神井町5−12−16,03-3996-4060)
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★[締切迫る]日本地図センター地理文化講演会「駅名を考える」
日時:9/29(土) 14:00〜15:00
定員:先着80名(定員に達し次第締切)、参加:無料
申込:お名前を明記の上、<ken2@jmc.or.jp>宛
会場:日本地図センター1階セミナールーム(目黒区青葉台4-9-6)
講師:須田寛氏(東海旅客鉄道株式会社相談役、初代・JR東海代表取締役社長)
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■地図中心9月号・通巻552号:特集「松浦武四郎と北海道」(9/10発行)
新政府の意向を受けて、武四郎は、明治2年(1869)7月、国郡の名称(アイヌ語地名などに、古代律令制に倣って漢字2文字を当てた名称を提案)とその境界、道名に関する意見書を提出した。
7月17日付で作成された道名の意見書では、「日高見道」「北加伊道」「海北道」「海島道」「東北道」「千島道」の6案を挙げ、日本書紀や古代中国の文献などを引用しながら、それぞれの命名理由を記している。
しばしば「北海道」のもとになったと言われる「北加伊道」については、「カイ」という言葉が、アイヌ民族もしくはアイヌ民族の暮らす土地を意味するアイヌ語であるという理解の下、尾張名古屋の医師・伊藤信民が出版した『参考熱田大神縁起』(文化8年(1811)序)の頭注にある「加伊」の文字を引用した、と記している。
◇9月号特集内「「北海道」の命名と「北海道国郡図」の出版」(三浦泰之)より
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■2万5千分1地形図、9月新刊の見所!
「飛騨古川」(高山15-2)
飛騨古川駅は岐阜駅から高山駅を経て富山駅に至る高山本線の駅で、2016年公開のアニメ映画『君の名は。』で有名になりました。
古川町が2004年の合併で飛騨市となり、駅近くに飛騨市役所があります。
約500m続く白壁の土蔵など、歴史的な家屋が並ぶ町並みが残っています。
市中を流れる宮川は下流で神通川となって富山湾に注いでいます。
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2018年09月17日
【目次】
■ニュース
★国土地理院【平成30年北海道胆振東部地震】平成30年(2018年)北海道胆振東部地震に関する情報公開
★鉄道博物館企画展「明治150年記念 NIPPON 鉄道の夜明け」
★文京区立森鴎外記念館コレクション展「東京・文学・ひとめぐり〜鴎外と山手線一周の旅」
★東京地学協会国内見学会「測量船体験ジオツアー」
■地図中心9月号・通巻552号:特集「松浦武四郎と北海道」(9/10発行)
■2万5千分1地形図、9月新刊の見所!「酸ヶ湯」(弘前1-3)
■お知らせ
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【内容】
■ニュース
★国土地理院【平成30年北海道胆振東部地震】平成30年(2018年)北海道胆振東部地震に関する情報公開
空中写真(垂直写真・正射画像)、地殻変動、被災前後の比較(空中写真)、デジタル標高地形図、赤色立体地図
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★鉄道博物館企画展「明治150年記念 NIPPON 鉄道の夜明け」
期間:〜9/30(日) 10:00-18:00(休:火,7/4、7/24,31,8/全火開)
料金:7/2(月)まで、一般:1000円、小・中・高生:500円、幼児:200円。7/5(木)以降、一般:1300円、小・中・高生:600円、幼児 300円
会場:鉄道博物館2F スペースギャラリー1(さいたま市大宮区大成町3-47,048-651-0088)
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★文京区立森鴎外記念館コレクション展「東京・文学・ひとめぐり〜鴎外と山手線一周の旅」
期間:〜9/30(日) 10:00-18:00(休:8/28,9/25)
料金:一般:300円、中学生以下:無料
会場:文京区立森鴎外記念館(文京区千駄木1-23-4,03-3824-5511)
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★東京地学協会国内見学会「測量船体験ジオツアー」
日時:10/30(火) 13:30-16:00、参加費:無料
場所:横浜赤レンガパーク(神奈川県横浜市中区新港1-1)集合、解散
申込:FAX:03-3263-0257,またはe-mail: chigaku@geog.or.jp、9/25(火)必着
見学内容:第三管区海上保安本部所属の測量船「はましお」に乗船し、本牧沖で測量・観測を体験
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■地図中心9月号・通巻552号:特集「松浦武四郎と北海道」(9/10発行)
武四郎への評価はさまざまであるが、地理学の視点から見れば、彼はまぎれもなく近世日本の最大の地理学者であったと言えるであろう。
伊能忠敬や最上徳内は測量による地図作成では武四郎を凌いでいるが、地理学的なフィールドワークを徹底して行い、当時の蝦夷地のもっともすぐれた地誌を書いたと言う点で、武四郎を超える地理学者はいないのである。
<中略>
伊能図によって、その輪郭だけはかなり正確に明らかにされていた蝦夷地であるが、その内陸部は、まさに地図の空白地帯であった。
そこに深く分け入り、先住民族であるアイヌから詳しい聴き取りを行い、多くのアイヌ語地名を収録し、地図化した武四郎の地理学的な功績は比類なく大きい。
◇9月号特集内「松浦武四郎とアイヌ語地名」(小野有五)より
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■2万5千分1地形図、9月新刊の見所!
「酸ヶ湯」(弘前1-3)
青森市南部、海抜約900mにある酸ヶ湯温泉は一軒宿で、160畳ほどの広さを持つ総ヒバ造りの千人風呂が有名です。
近くにある東北大学植物園八甲田山分園は山地・高山・火山の植物学的研究を行っています。
大正時代に温泉の経営者の妻が付近の高山植物を採集して各地の研究機関に寄贈したことが、植物園ができるきっかけになりました。
温泉脇を流れる酸ヶ湯沢の水は強酸性で、魚は生息していません。
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