2015年09月04日

 一般財団法人日本地図センターでは、今年の夏も「夏休み地図教室2015」を開催しました。

 本イベントは、夏休み期間中の小学生およびその保護者の方々を対象に、地図や地理の世界に親しんでもらうことを目的に、毎年7月および8月に開催しています。

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 今年は、身近な部材を使って立体模型や地球儀を作ったり、都道府県の位置や特徴を自分たちで調べて学んでもらう企画を中心に構成しました。夏休みの自由研究の参考としていただくことも念頭に置いています。お子様だけでなく、保護者の方と一緒に協力して工作やゲームに取り組む姿が印象的でした。

 7月と8月の計6日間の開催期間中に、小学生と保護者の方を含め、延べ1,420名もの方々にご参加いただきました。皆様にはこの場を借りてお礼申し上げます。
 来年度の開催はまだ未定ですが、今後もこのようなイベントを通じ、地図の普及や地理教育の発展に取り組んでまいります。(T)



jmcblog at 11:26 
イベント 

2015年08月07日

 一部の地図ファンの間で、今年7月から放送されているテレビアニメ「Charlotte(シャーロット)」(東京MXテレビ、MBSテレビなど、土曜深夜放送)が話題になっています。

 アニメ「Charlotte」は、特殊能力を発症した思春期の少年少女たちの運命を題材としたストーリーです。
 このなかで、登場人物たちが地図を使って話し合うシーンが度々登場するのですが、そこに映る地図が「地理院地図」だとして、地図好きの方たちが注目しているようです。

 架空の物語なので、地図上で示された場所はストーリーには直接関係はありませんが、登場する地図の地名を見る限り、実際の「地理院地図」の画像をそのまま使用している模様です。
 ただしウェブ上ではなく、紙の地図として卓上に広げられています。

 以前より、ドラマや映画・小説などのファンの間では、劇中に登場する場所がどこなのかを独自に探し当てたり、「聖地巡礼」と称して実際にその場所に行ってみたりする趣味が定着しています。
 このアニメの場合は、劇中の地図の登場シーンを、実際の「地理院地図」を用いて再現する様子が、地図ファンやアニメファンらによってSNS等に掲載されています。

 思わぬところで発見した地図ネタですが、このようなメディアを通じ、少しでも地図の世界を身近に感じてもらえる機会が増えることを期待しています。

(T)

 

jmcblog at 14:25 
コラム 

2015年07月06日

 6月19日、千葉県香取市によって、伊能忠敬が残した国宝の測量記録や地図の計705点が、「世界記憶遺産」として日本ユネスコ国内委員会に登録申請されました。1800年から1816年の間に全国を測量した際、経緯や場所を記した「測量日誌」など146点と、原図や彩色地図、測量地の風景絵図など地図559点です。香取市が所有する「伊能忠敬関連資料」2345点のうち測量隊が直接作成したものに限ったそうです。


 香取市の申請説明によると、

“伊能忠敬はヨーロッパの技術と在来の技術を組み合わせ、欧米列強以外で初めて自国の地図を自国の人員のみで実測によって作成しました。忠敬のつくった地図は、ドイツ人シーボルトやイギリス海軍を通じて、ヨーロッパに正しい日本の姿を紹介するきっかけになりました。さらに、忠敬がつくった地図は明治政府が進める測量の基礎資料となり日本の近代化に寄与しました。申請資料は、こうした忠敬の事業を明らかにする資料であり世界的に貴重な資料である。” 

 としています。

高特殊図八丈島009
(伊能忠敬記念館ウェブサイトより)
 

「世界記憶遺産」は、歴史的な文章や絵画、音楽などが対象で、現在「世界記憶遺産」には、イギリスの「マグナ・カルタ(大憲章)」など301点が登録されており、日本からは「慶長遣欧使節関係資料」など3点が登録されています。

国内申請には、このほか第二次大戦中、外交官の故杉原千畝氏がユダヤ人に発行した「命のビザ」など16件が申請されました。国内選考を経て、来年3月にユネスコに申請され、伊能忠敬没後200の前年の2017年夏ごろにユネスコ本部で登録かどうかが決まるとのことです。ただ一度の申請できるのは一つの国で2件までですので、国内から出るのも大変な状況です。

(H)



jmcblog at 08:30 
コラム 

2015年06月29日

 6月21日(日)、「第23回地図地理検定(主催:(一財)日本地図センター、国土地理協会)が、全国7か所の公開会場(および団体受検会場)で執り行われました。
 毎年、春と秋の2回実施される本検定は、地図や地理の基礎力を問う「一般」と、より専門的で幅広い知識が問われる「専門」の2つのクラスがあります。

 今回は、全国で「一般」220人、「専門」93人の計313人(延べ人数、団体受検含む)が参加されました。
 東京会場の国士舘大学キャンパス(東京都世田谷区)でも、生憎の雨模様の中、延べ166人(一般116人、専門50人)の受検者にご参加いただき、地図や地理に関する知識を存分に発揮していただきました。

 毎回、本検定では老若男女を問わず、幅広い職種・年齢層の方々にご参加いただいています。特に「一般」では、高校生や大学生を中心とした学生の受検者が、例年に増して多く見受けられました。「一般」では、地図の基礎的な見方や日本・世界の地理の知識を問う出題、また、昨今の時事話題について地図と絡めた問題が中心となっています。一部は高校や大学の入学試験で出題されるようなレベルの問題を設定しているため、地理の授業を受けている学生の方々には解きやすいものが多かったかもしれません。
 近年は、学校教育における「地理教育」のあり方に大きな変化が生じています。ぜひとも、多くの学生の方々が本検定に参加され、地図や地理の楽しさを知っていただきたいと願っております。検定事務局としても、多くの学生や先生方に興味関心を持っていただけるよう努めてまいります。

 ただいま、「一般」「専門」とも採点作業の真っ只中です。結果発送は7月下旬を予定しております。受検された皆様は、結果の到着までもう少しお待ちください。
 また、今回の問題および解答は、日本地図センターウェブサイトにて近日公開予定です。ご都合により参加いただけなかった皆さまも、ぜひ問題にチャレンジしてみてください。

 次回、第24回地図地理検定は、本年11月15日(日)に実施します。皆さまのご参加をお待ちしております!

(T) 


jmcblog at 08:30 

2015年06月05日

本格的な登山シーズンを前に、八ヶ岳周辺の2万5千分1地形図が多色刷りになりました。
八ヶ岳周辺で6月1日に多色刷りになった地形図は、「霧ヶ峰」「竹野町」「南大塩」「信濃中島」「茅野」「八ヶ岳西部」「八ヶ岳東部」「信濃富士見」です。
(詳しくは、地図センターのHPをご覧ください。)
これで、八ヶ岳周辺の2万5千分1地形図は、ほぼ全て多色刷りで揃えることができるようになりました。

多色刷りは従来の3色刷りのものに比べると、339円と約60円値上がりしています(3色は278円)。
ちょっと高いなぁと思った読者の皆さんのために、登山をする際の多色刷りの(筆者の主観による)メリットを紹介したいと思います。

メリットその1:等高線が読みやすくなった。
読図初心者にとって、等高線を読むのはなかなか難しいものです。
特に登山となると、等高線の尾根、谷、勾配を読むことが必須となってきます。
多色刷りになって、地形に陰影が付けられたため、より立体感が得やすくなり、初心者でも等高線が読みやすい地図なっています。

メリットその2:建物の色が橙色になった。
建物の色が黒から橙色になったことにより、山小屋も橙色で描かれるようになりました。
茶色の等高線、緑色の陰影、橙色の山小屋がコントラストよく配置され、山小屋の位置が分かりやすくなっています。
橙色は、夜になると判別しにくいという意見もあるようです。

メリットその3:カラフルになり、親近感アップ?!
等高線や建物に加えて道路も、高速道路は緑、国道は赤、都道府県道は、黄で着色されるようになりました。
多色刷りという言葉通り、従来の地図と比較してカラフルな地図になりました。
これは、多くの人達が日常的に使っているネットの地図や観光地図と比較して劣らないカラフルさです。
今まで2万5千分1地図を使ったことない人や見たことない人たちにとって、より親近感がもてる地図になったのではないでしょうか。

今年の夏は、登山地図と一緒に多色刷りの2万5千分1地形図も持って行かれてはいかがでしょうか?
新たな発見があるかもしれませんよ!

行かれる山が多色刷りになっているかどうかを確認するには、以下のサイトをご利用ください。
 http://www.jmc.or.jp/map/ichiran/top.html

(U)